【公務員必見】NISA vs iDeCo vs 共済貯金 完全比較|現役地方公務員ふくしが選ぶ最強の組み合わせ
— 同僚300人以上に聞かれた「結局どれが一番得?」を、現役公務員が数字で答える
📚 この記事の目次
先に結論:公務員はこの順番で攻めるべき
長文記事の結論を先に。公務員にとっての最強優先順位は、以下です。
- ① iDeCo(公務員上限 月2万円)を満額まで — 所得控除のインパクトが圧倒的に大きい
- ② 新NISA つみたて投資枠を月3〜10万円 — 60歳まで縛られない柔軟性
- ③ 共済貯金は「生活防衛資金」用に月1〜3万円 — 元本保証だが、利率は控えめ
この順番には、明確な理由があります。次の章から、各制度の中身を実際の数字で比較していきます。
3つの制度を15秒で理解する
新NISA(少額投資非課税制度)
年間最大360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)まで、運用益に税金がかからない口座。生涯非課税枠は1,800万円。いつでも引き出し可能、ただし運用は自分でする必要あり。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
毎月一定額を拠出して自分で運用し、60歳以降に受け取る私的年金。公務員は月2万円・年間24万円が上限。掛金は全額所得控除、運用益も非課税、受取時も控除あり。ただし60歳まで引き出せない。
共済貯金
地方公務員共済組合・国家公務員共済組合が運営する貯金制度。給与天引きで自動積立、元本保証。利率は組合ごとに異なりますが、おおむね年0.3〜0.5%。一般の銀行預金より高いが、投資信託のリターン平均(年4〜6%目安)には大きく劣ります。
税制優遇・利回り・流動性 比較表
3制度を横並びで比較すると、こうなります。
| 項目 | 新NISA | iDeCo | 共済貯金 |
|---|---|---|---|
| 掛金 所得控除 | ✗ なし | ✓ 全額控除 | ✗ なし |
| 運用益 非課税 | ✓ 非課税 | ✓ 非課税 | ✗ 利息に20.315%課税 |
| 受取時 控除 | —(売却益非課税) | ✓ 退職所得控除 or 公的年金控除 | —(既に課税済) |
| 年間上限 | 360万円 | 24万円(公務員) | 制限なし(組合ルール内) |
| 運用期間 | 無期限 | 60歳まで強制継続 | 退職まで(任意解約可) |
| 元本保証 | ✗ 投資商品 | ✗ 投資商品 ※定期預金型はあり | ✓ 元本保証 |
| 期待利回り(年) | 4〜6%(インデックス長期平均) | 4〜6%(同上) ※定期預金型は0.01% | 0.3〜0.5% |
| 引き出し制限 | いつでもOK | 60歳まで原則不可 | 任意解約可(手続きやや煩雑) |
| 節税効果(年収550万円) | 運用益分のみ | 年4.8万円節税(24万円×20%) | なし |
| 森ノブ評価 |
この表だけ見ると、iDeCoの所得控除+運用益非課税が圧倒的にお得に見えますよね。実際そうなんです。ただし、60歳まで引き出せないという制約があり、これが大きな分岐点になります。
新NISAの公務員的メリット
新NISAは「いつでも引き出せる」が最大の強み
iDeCoは60歳まで強制ロック。一方、新NISAはいつでも引き出せるのが大きなメリットです。住宅ローン繰上返済、子どもの教育費、転居資金、急な医療費。公務員でも、ライフイベントでまとまった資金が必要になる場面は必ずあります。
そういう「読めない出費」にも対応できる柔軟性を持っているのが、新NISAです。
公務員が新NISAで選ぶべき銘柄
新NISAのつみたて投資枠で選ぶべきは、シンプルにeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)かeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の二択でほぼ正解です。同僚の中には「公務員専用ファンド」みたいなものを探す人もいますが、そんなものは存在しません。普通の投資信託で十分です。
私は2023年から、つみたてNISAでeMAXIS Slim S&P500を月1万円ずつ買い続けてきました。最初の半年は「月10円の利益」ばかりで、正直「これ意味あるのか?」と思っていました。でも3年経った今、評価額は44万円。元本36万円に対して+8万円。年率にすると約8%の運用益です。共済貯金だったら3年で1.5万円程度の利息だったので、その差は5倍以上です。
iDeCoの公務員上限24万円と節税効果
なぜ公務員のiDeCo上限は月2万円なのか
公務員のiDeCo拠出限度額は、月2万円(年24万円)。会社員(月2.3万円)よりも低いです。これには明確な理由があります。
公務員は退職等年金給付(旧 共済年金の3階部分)という制度に既に加入していて、これがiDeCo相当の年金として扱われています。そのため、iDeCoの上限が他の働き方より低めに設定されているのです。
確定拠出年金法施行令 第36条第2項:公務員(共済組合員)の個人型年金加入者掛金の額の上限は、月額20,000円とする。
節税効果は年収550万円なら年4.8万円
iDeCo最大のメリットは「掛金が全額所得控除になる」こと。年収550万円の公務員が満額(24万円)を拠出すると:
- 所得税控除:24万円 × 10% = 2.4万円
- 住民税控除:24万円 × 10% = 2.4万円
- 合計年間 4.8万円の節税
これは運用利回り換算で約20%に相当します。元本24万円が、税制優遇だけで実質28.8万円分の価値を生む計算。これは他の制度では真似できません。
共済貯金は本当に「お得」なのか
共済貯金の3つのメリット
- 元本保証:絶対に減らない。リーマンショックでも、コロナショックでも、減らない
- 給与天引き:自動で積立できる。意志力不要
- 普通預金よりは利率が高い:銀行0.001% vs 共済0.3〜0.5%(団体により異なる)
共済貯金の落とし穴
- インフレに弱い:年0.3%の利率では、年2%のインフレに負ける。実質的に資産が目減りしている
- 解約手続きが煩雑:銀行のように即日引き出せない。書類提出→数日待ち
- 勤務先団体に紐づく:転職・退職すると同じ条件で続けられない
- 20年で見ると差がデカい:月3万円・20年で見た時、共済貯金は約750万円、つみたてNISAなら理論値で約1,100万円。差350万円
私は入庁してから8年間、共済貯金だけに頼っていました。8年で約240万円貯まったのですが、利息は累計4万円程度。「貯金できてる気」になっていただけで、実質的にはインフレで価値が目減りしていたんだと、3年前に投資を始めてから気付きました。共済貯金は「ゼロにはならないが、増えもしない」と認識して、生活防衛資金専用に位置付けるのがいいです。
ふくしの推奨組み合わせ(年収500-700万円公務員向け)
同僚から相談されるたびに、私はこの組み合わせを案内しています。
年収500〜600万円・独身〜DINKS
- iDeCo:満額(月2万円)
- 新NISAつみたて:月3〜5万円
- 共済貯金:月1〜2万円
- 合計:月6〜9万円積立
年収500〜600万円・子持ち(住宅ローンあり)
- iDeCo:月1.5万円(少し控えめ)
- 新NISAつみたて:月2〜3万円
- 共済貯金:月2〜3万円(教育費・修繕費に備える)
- 合計:月5.5〜8.5万円積立
年収700万円以上・課税所得が500万円超
- iDeCo:満額(月2万円)— 節税効果が大きい所得層
- 新NISAつみたて:月5〜10万円
- 新NISA成長投資枠:年100〜240万円(個別株・ETF)
- 共済貯金:月1〜2万円
共通アドバイス
- まず生活費6ヶ月分の現金を普通預金 or 共済貯金で確保してから、投資を始める
- iDeCo・NISAの投資先はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)一択でほぼ問題なし
- クレカ積立を活用する(SBI証券+三井住友カード、楽天証券+楽天カード、マネックス証券+マネックスカードのいずれか)
年代別のシミュレーション
25歳から始めて60歳まで35年積立した場合
iDeCo月1.5万円・つみたてNISA月3万円・共済貯金月2万円の組み合わせを、年率5%で35年運用した場合:
| 制度 | 月額 | 累計元本 | 35年後の評価額(年5%) |
|---|---|---|---|
| iDeCo | 1.5万円 | 630万円 | 約1,365万円 |
| 新NISA | 3万円 | 1,260万円 | 約2,730万円 |
| 共済貯金 | 2万円 | 840万円 | 約883万円(年0.4%) |
| 合計 | 6.5万円 | 2,730万円 | 約4,978万円 |
累計元本2,730万円が、35年で約5,000万円。元本に対して約1.8倍。iDeCoの所得控除分まで含めると、累計168万円の節税効果も上乗せされます。
公務員がやりがちな失敗パターン
失敗①:共済貯金だけで「貯金してる気」になる
私自身が8年間やってしまった失敗。インフレで実質的に資産が目減りしていることに気づかず、「公務員は安定だから大丈夫」と思い込んでいました。
失敗②:iDeCoを始めず「面倒だから」と先延ばし
iDeCoは確かに手続きが複雑(事業主証明書が必要)。でも、年4.8万円の節税効果を逃すのは、5年で24万円の損です。早く始めるべきでした。
失敗③:金融機関の窓口で勧められた商品を買う
銀行や信用組合の窓口で勧められる投資信託は、信託報酬2〜3%の高コスト商品が多いです。iDeCoでもNISAでも、必ずネット証券を使って信託報酬0.1%前後のインデックスファンドを選ぶこと。これだけで、20年で数十万円の差が出ます。
失敗④:暴落時にすべて売却してしまう
2022年のインフレショック時、同僚の何人かが「もう怖いから」と売却し、損失確定。その後、米国株は回復してさらに高値を更新しました。長期投資の鉄則は「下落時に売らない」。これだけ守れば、ほとんどの失敗は避けられます。
よくある質問
Q1. 投資は副業に該当しないって本当?
A. 株式・投資信託・NISA・iDeCoは、国家公務員法・地方公務員法の「副業」には該当しません。詳細はプロフィール記事の法律解説をご覧ください。
Q2. 共済貯金は完全に解約すべき?
A. 生活防衛資金(生活費6ヶ月分)として最低限残すのがおすすめ。それ以上の余剰はNISA・iDeCoに振り向けたほうが、長期で見て有利です。
Q3. iDeCoとNISA、どちらから始めるべき?
A. 年収500万円以上ならiDeCoから。所得控除のインパクトが大きいから。年収300万円未満ならNISAから(iDeCoの節税効果が小さく、流動性のメリットが上回る)。
Q4. iDeCoは60歳まで本当に引き出せない?
A. 原則そうですが、例外として「高度障害状態」または「死亡時」は引き出し可能。それ以外では引き出せないと考えてください。
Q5. 公務員でも個別株はやっていいの?
A. 個別株は法律的には問題ありません(副業に該当しないため)。ただし「勤務時間中の取引」「インサイダー取引」「常勤先の関連企業株」には注意が必要です。
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